退院してから浮動性のめまいが一向によくなりません。(No.1191)
2014.06.24
父についてご相談させていただきます。
2年前、父は大動脈解離A型の手術をし、その手術時に心臓を四時間止めたのですが、その際、進んでいた動脈硬化の血栓が飛んだらしく、多発性脳梗塞も併発しました。
4日たっても意識不明で、元々、高血圧症で普段から150~180の血圧で治療もせず生活を送っていたので、医師は脳内の血流不足が覚醒が遅い原因だとして、血圧を145~170にしてようやく意識を取り戻しました。 退院後、体の麻痺はなく左の声帯の反回神経麻痺だけが残りました。
嚥下障害もあり、1年ほどは痩せていましたが、少しは食べられるようになり体重も増えました。 しかし、退院してか約4ヶ月後から始まったという浮動性めまいが一向によくなりません。 症状は、歩くと雲の上を歩くようなフワフワ感が続き、朝と晩は調子は少しいいのらしいのですが、日中ひどくなるようです。
寝て起きたりするときは特に何も起こらないらしいのですが、 急な来客などで急いで体を動かす時などフラフラっとしてしまうらしいのです。
麻痺は声帯のみと書きましたが、次の動作に移すのが少し重くなり繋がらなくなった、という身体的症状も出ています。
今まで、内科、脳外科を受信して脳のMRIをとってもらいましたが、特に異常はなく、 脳内の血流を改善する薬も特に効果はありませんでした…。
かかりつけの内科に相談すると「気にしないほうがいい」の一点張りで、高血圧による薬の副作用も考えて変えたりもしてみましたが、特定もできず、副作用は考えにくい、とのことでした。
父はめまいとだるさにより、寝込むことも多く、洗濯物を干すのにもめまいで一苦労するという日常生活に支障をきたすほどで見ていて辛そうです。
それでも、毎日スロースクワットをしたり、倒れても構わない意気込みでウォーキングをしたり父は父なりに頑張っています。
私たち家族にできることはないかと、藁をも掴む思いで相談させていただきました。 お忙しいとは思いますが、なにとぞ、ご回答のほど宜しくお願い致します。
(M.E様 31歳 女性 熊本県)
退院後4カ月してから症状が出ているとのことより、脳梗塞による後遺症ではないと考えるのが一般的でしょう。
とすれば、術後の反回神経麻痺による嗄声や体力低下などが影響したストレスを背景に、もしかすると夜間のいびき、無呼吸などが影響した睡眠障害も今のふらつきの原因となっているのかもしれません。
一度睡眠外来や睡眠時無呼吸の検査を受けて見られてみてはいかがでしょうか。レンドルミンを服用されていることより不眠はあるようなので、是非検討してください。
またスクワット、ウォーキングは継続されることが良いでしょう。
その他だるさ、倦怠感は何からきているのか?これはよくわかりませんが、ふらつきがあるから無理な力が入って、疲れやすくなっているのか、貧血や甲状腺機能の低下を合併しているのか、脈拍の調整目的で処方されている降圧剤(アーチスト)の影響なのか、もう少し突っ込んで採血検査などをしてもらってはいかがでしょうか。
違った見方で診ると老人性うつの始まりかもしれません。
お大事になさってください。