末梢系のめまいとのことで、耳鼻科の受診を勧められました。 (No.2328)
2017.02.03
約2年ほど前から、めまい・ふらつき・よろめき等の症状が起こり始めました。
神経内科医にめまいの件を話し、MRIを撮っていただき、結果は、年相応以上の脳梗塞が起こっているとのことでした。
中枢系のめまいではなく末梢系のめまいとのことで、耳鼻科の受診を勧められました。
ところが、耳鼻科的にめまいに関係するような異常はないとのことで、神経内科で対応してもらうようにと言われ、「メリスロン」 を数回分処方されましたが、服用しても効果はありませんでした。
その後、継続的にめまいが続いていることを伝えると、精神的な原因も考えられるけれど、一度きりの耳鼻科での検査では、そのときたまたま異常が出なかったとも考えられるので、耳鼻科へ継続的に通い、診察してもらうようにと指示されました。
ここ最近、頸のレントゲンも撮っていただきました。
結果は、頸椎等は、年相応の椎間板等の状態であり、めまいを起こすような整形外科的な異常は見られないとのことでした。
症状的には: ・めまい(回転性ではない) ・ふらつき、よろめき。 ・歩く速度が以前より遅くなった。
・普段から、めまいというか、自分が絶えず、前後左右に揺れ続けている感じがする。
・最近は、起床した直後からふらつきを感じる
・午後3,4時くらいになると起きていることが出来ず、横になって寝るような毎日。 <日常生活では>:
・外出がかなり制限されている。
・これまで出来ていたことがめまいのために出来なくなった。
明らかにQOLは低下してきております。
今度は、まず、何かを受診すべきでしょうか?
よろしくお願い致します。
(T.K様 女性 82歳 栃木県)
めまい外来をしていると良く伺う症状です。お近くでしたらお越しいただきたいほどですが、遠方なので、個別に返答させていただきます。
まず、外来に関して。
めまいの領域が耳鼻科と神経内科に大別されるため、耳鼻科的な要因が無くとも最後まで見てくれる耳鼻科のめまい専門医もしくは相談医が良いのではないでしょうか。(同じ耳鼻科医でもめまいを得意とされる方とそうでない方が居られます。)神経内科医や脳外科医は、お話内容より難しいかもしれません。
耳鼻科で繰り返し検査を受けていると明らかになるか、ということに関しては、生理的な影響もあるため確かにそうですが、疾患を特定するというよりは症状の改善に向けた治療を勧められたほうが良いのでは。(めまいは様々な要因が重なって起こる事が多く、違った医師に訊くと違った病名を告げられるという事も多々あります。)
頸動脈に関しては、エコーでの評価を一度されてみたら良いと思います。これは脳外科になるかと思います。
全体的に印象としては、何らかのストレッサーが要因となってふらつきに過敏になっているかと思われ、ふらつくから外出しない、筋力の低下よりますますふらつく、そのうち気分も落ち込み、食欲も低下していくと言った、フレイル症候群になっている可能性も十分にあります。
悪循環を断ち切る必要があります。(これが一番大きなポイントかと思われます。めまいに負けないように活動的に生活するのが効果的です。)
また早期認知症で浮遊性のめまいを自覚することもあるため、物忘れ症状が見受けられるようになれば、認知症外来へもご検討ください。
もし睡眠障害を有しているとふらつきはますます改善しがたくなりますので、睡眠の質を評価してもらえるような診療科目(呼吸器内科、精神科)もご検討されてみてはいかがでしょうか。
(日中に寝ている事が多くなると、よく寝れているように見えるかもしれませんが、睡眠の質に問題がある場合が多く、また、日中寝ている事が多いとふらつきを悪化させる原因にもなります。)
お大事になさってください。