パソコンはいくつかの理由でめまいの原因となりえます。
おおざっぱに言いますと、目の疲れと、姿勢の悪さです。
パソコンのための首を前に突き出したような姿勢の悪さです。
画面を見るために首を振ったり、もっともわかりやすいのは、疲れ目です。また、指だけを動かし長時間同じ姿勢でいることは、背中やくびにかけての深部体性(しんぶたいせい)知覚(ちかく)というむずかしい名前のバランス感覚に障害を与えます。
そうはいっても、パソコンをやめるわけにもいかない時代ですから、その場合の工夫はパソコンにのめり込まないことです。
ついつい長時間パソコンでの作業をしてしまうのは、おそらく、目からの情報が脳の前頭葉という部分に作用して、時を忘れるという認識のズレと脳の疲れを生じてしまうため、と想像します。
そのため、いくらパソコンの画面に、一定の時間が経過したときのアラーム表示が出ても、脳はそれを受け入れないはずです。
長い間のパソコン作業に対する、耳からのアラームとして、私は患者さんにCDを聴いてもらうようにすすめています。
ラジオではなくCDです。おわかりのように、CDは三、四十分でとぎれます。そのときに交換に立ち上がることは、目も脳も背すじも休ませる大きなチャンスです。