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めまいの原因に首がどう関係するのかは、正確には分かっていません。ただ日常生活の注意点はいくつかありますので、ご紹介しましょう。
まず最初は重い物を持たないこと。
通勤、通学時のカバン、買い物かごは詰めすぎに注意。職場の書類や取扱商品も無理して一度に運ばない。久しぶりに訪ねてきたお孫さんを「高い、高い」したり、寝たきりの病人や老人を介護で抱き上げる行為も、首の負担になっています。
首を圧迫する服装にも要注意です。タートルネックやハイネックのシャツやセーターを常用したり、ネクタイをきつく締めるのは良くありません。重いネックレスやペンダントも、なるべく避けるのが無難でしょう。
長時間の運転や首を反り返らせる動作、強すぎるマッサージなど、何げない習慣や好みの中にも、首や肩、背筋の凝りを引き起こすものがあります。前かがみで洗髪や調理を続けるのも、首への負担は軽くありません。
睡眠は健康にとって極めて重要なだけに、まくらも慎重に選びたいもの。めまい防止の観点では、低いまくらは薦められません。首が反らないよう頭をしっかり支えるには、ある程度の高さが必要。昔から言うように「まくらを高くして寝る」のがよいと思います。
また、パソコンの長時間使用は目に悪いだけではありません。姿勢が崩れ、首や背筋に悪影響があることもお忘れなく。細工物などの手先仕事や編み物も、根を詰めすぎるのは考えものです。
最後はスポーツです。
水泳は健康面で利点が多く、水中歩行は足腰の筋力を強め、ふらつきを減らす大切な手段です。ただ平泳ぎやバタフライは要注意。息継ぎなどの際に首や背筋を大きく反らせる動きが含まれているからです。
首の回転が伴うゴルファーには、ラウンド後はマッサージが有効。ジムに通っている人は、重量挙げのウェートが重すぎると、逆効果になってしまいます。
たかが首の凝りと油断せず、ちょっとした注意や配慮で「脳名地震」を予防しましょう。